設立趣旨

われわれは、スポーツや武道、舞踊、芸能、祭りなどの身体運動を中核とする活動を、別々のものとしてではなく、また単なる身体運動としてではなく、一つの 文化として、すなわち身体運動文化として捉え直し、新たなる価値を見出しながら学問研究を進めていなかければならないと考える。

スポーツや武道、舞踊、芸能、祭などの身体活動は、われわれ人間がよりよく生きていくうえにおいて欠かすことのできない精神的、身体的なよりどころであ り、古代からわれわれの生活に密着して発展してきた。そして、現代は歴史上類を見ないほど様々な身体運動を中核とした文化活動が盛んに行われている。例え ば、スポーツをみた場合、オリンピックや各種のワールドカップなど多くの大規模な競技会が開催され、超一流のアスリート達が高度な技術を駆使し、世界の 人々がその素晴らしい技に酔いしれている。一方、市民レベルでの活動においても、多くの人々が思い思いのスポーツを生涯学習の一環として楽しむようになっ てきており、スポーツを通じて人生の生きがいを求めているようになってきている。

各界で人間性の危機が叫ばれて久しいが、身体運動文化こそわれわれ生身の人間の心身を豊かにしてくれる可能性を秘めた活動であり、したがってその文化性が真剣に問われなければならない。

このような立場から、本学会では従来の固定観念を捨て、広く身体運動文化を研究対象とする、あるいは興味を抱く様々なジャンル(人文科学、社会科学、自然 科学)の研究者が集い討論を重ねることによって、文化性と自然性、精神と身体、伝統と近代、東洋と西洋、思想と実践などが有機的に関連づけられた真の意味 での学際研究を実現することを目指す。そして、そのことが身体運動文化の発展に寄与し、さらに新しい学問体系の構築の突破口になることを確信する。

身体運動文化学会 設立発起人